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今、古着系男子ってよく聞きますよね。
下北や高円寺を歩けば、80〜90年代風のシャツやスラックス、スニーカーに革靴。
でもちょっと待ってください。
それ、私が小学生の頃に “オヤジ世代が着てた服” なんです。
流行は巡るって言うけれど、まさか当時「ダサい」と思ってた服が、令和で“イケてる古着”として復活するとは。
この記事では、古着屋経験者の私が、古着の選び方や見ておきたいポイントをゆるっと解説してます。
サイズ感とか、ダメージの見分け方、臭いなんかとか、ちゃんと知るとけっこう奥深い。
若い人も大人世代も、着こなしだけじゃなく“いい古着” を選べるようになりたい方へ。
是非、最後まで読んでみてください。
今また“古着系男子”が注目されている理由

下北や高円寺で目立つのは“ゆるくて古い服”
今、街を歩いていると、80〜90年代風のシャツやゆったりしたチノパン、レトロなスニーカーを身につけた若い人たちをよく見かけます。
いわゆる「古着系男子」と呼ばれるスタイルです。
古着を選ぶ理由はシンプルで、“個性が出しやすく、人とかぶりにくい” から。
新品にはない色落ちや風合いが、逆に“今っぽさ”として注目されています。
- ブランドより“雰囲気重視”
- トレンドを意識しすぎない“ゆるさ”
- 少し懐かしい感じのある柄や色合いが人気
この「ちょっと昔の感じ」が、今の若者にはむしろ新鮮に映っているのです。
SNS時代に“古着”がちょうどいいワケ

InstagramやTikTokでのファッション投稿が当たり前の今、古着の「1点モノ感」がちょうどいいバランスになっています。
たとえば同じブランドでも、
- 洋服の色の落ち具合
- 生地のヨレ感
- 使い込まれたボタンやステッチのほつれ方
こういった部分がすべて違うため、“自分だけの一着” が手に入る感覚があるのです。
実際、私の知っている20代の美容師の子も「古着だと被らないし、写真映えするから選んでる」と話していました。
ストリート系との違いは“温度感”

よく「古着系男子とストリート系男子って似てる?」と聞かれますが、印象はまったく違います。
比較 | 古着系男子 | ストリート系男子 |
---|---|---|
シルエット | ゆったりしているが、自然体 | かなり大きめで目立つ |
色使い | くすんだ色・柄が多い | ビビッドカラーや黒×白など強め |
主張 | 抜け感重視 | ブランドロゴや装飾でアピール |
古着系男子は、“ゆるくて優しい感じ” が強く出るため、親しみやすさがあります。
ストリート系が「見せたい服」なら、古着系は「自分が着たい服」とも言えるかもしれません。
私が古着に興味を持ち始めたのは10代後半。高校を卒業した90年代後半くらいです。
第一次古着ブームと言われた頃ですね。この時代は今の古着ブームと違い“アメカジ”全盛。リーバイスの501にレッドウイング、ヴィンテージスウェットやアロハシャツ。
いまの古着系男子と言われるスタイルとは、正直真逆と言ってもいいスタイルが流行ってました。
例に漏れず私もそれに取りつかれてた1人でしたので、今の“ゆるくて優しい感じ”とは程遠い古着スタイルでしたね。
昔の古着スタイルと今の古着スタイルの大きな違いは、“古着の年代”。
第一次古着ブームの時期は70年代以前の古着、いわゆるヴィンテージと言われる年代。今の若者の流行は70年代から2000年代初期頃の古着です。
古着に限らずですがファッションって時代背景やカルチャーに大きく影響されますからね。
でもちょっと見覚えないですか?

オヤジが着てたあの服が、今ブーム?
最近人気の古着って、実は1980〜90年代に流行っていた服が多いんです。そのときは古着ではなく新品として売られていた。
たとえば、開襟シャツ・デカロゴのスウェット・ナイロンジャケット…どこかで見たことありませんか?
実は私自身、小さい頃にオヤジが似たような服を着ていたのを覚えています。
当時ダサいと思っていたあのシャツ、時代が変わると “カッコいい” って言われる。服って面白いですね。
少し前まで人気だったクージーニットなんて昔、私のオヤジがマルボロ吸いながら着てたやつにそっくりです 笑
懐かしさと新しさが混ざった “不思議な再会”

この古着ブームには、ただの流行ではない面白さがあります。
昔の服が、時代を超えて“今っぽく見える”という点です。
たとえば、当時のトレンドだった洋服のパターンが、今はオーバーサイズなんて言われて支持されているところもあります。
当時見たらおじさん感満載なのに、今はそれがカッコいい。めちゃめちゃ不思議。流行は巡るとはこのことかと。
つまり、
- 昔を知ってる40代〜50代には懐かしさ
- 若い世代には逆に新しさ
これが共存しているのが、今の古着ブームです。
自分が昔着てた服が、今の若者にウケている

20年前、私が20代の頃に流行っていたラルフローレンやラコステ、リーバイスのデニムも、サイズ感は違えど今ではZ世代にも人気です。
つまり、“若者の古着” = “大人がかつて着ていた服” という構図になっているわけです。
実際、先日大学生の甥っ子が来ていたスウェット。タグ見てみたら80年代のDISCUS。
オヤジたちが新品で着てた洋服が、息子孫世代が古着として、オシャレとして取り入れているって、オヤジ世代からしたら“なんで?”って感じでしょうね。
私が初めて古着を買ったのは、高円寺の細い路地裏の店でした。店主のお兄さんが「このネルシャツ、60年代のアメリカ製だよ」って言ってくれた記憶があります。
その後にアメリカ生産の時代背景や当時のカルチャーなんかを延々と話されたような・・・。初めてなのでよくわからないまま買ってましたね。
あれを着ていたら、いつの間にか “古着っぽい人” って言われるようになっていました。
私世代の古着好きは今でも生産国にこだわったり、タグや年代を見たりしますが、今の古着系男子は生産国やその服が持つバックボーンではなく、“単純な見た目のかっこよさ” ここが選ぶ基準なんですね。
40代古着系男子と現代の古着系男子の大きな違いはここでしょうね。
40代古着屋経験者の古着の選び方 “ここを見ろ!”

サイズ感はタグじゃなく “見た目と体感” で選ぶのが正解
古着は国も年代もバラバラなので、表記サイズはあくまで目安。
たとえば「M」と書かれていても、今の基準で見ればL相当だったり、逆に小さすぎることもあります。
海外の古着は洗濯したあとに乾燥機に入れられることがとても多く、コットン製のものなんてほとんどが大幅に縮んでます。
40代以上の方は、過去の古着ブームで経験済みでしょうが、今は体型も変わってます。若い頃の感覚で買うと、お腹があたるなんてことも起こりがちです。
肩幅・着丈・袖の長さを必ず確認しましょう。できれば鏡で “後ろ姿” までチェックすると安心です。


10〜20代の方なら、多少のサイズの大きい小さいはうまく着こなせるでしょう。
昔と違い今の古着スタイルは自由度が高いです。昔のようにみんなが同じスタイルではなく、たくさんのジャンルで古着スタイルが確立されてます。
現代は古着の間口が広いので、“それないだろ〜” がほとんどないのも良い時代ですね。
昔の古着ブームのような、ピタピタジャストサイズな古着は今は少ないので、多少サイズが大きくてもオーバーサイズとしても楽しめると思います。
でも、「オーバーサイズ」と「サイズが合ってない」はまったく別ものです。そこはしっかり意識して選んでみてください。
オーバーサイズが流行っているからといって、すべての体型の人に似合うとは限らない!です。

古着の “アジ” と “劣化” の違い、わかる?

長年古着を見てきた経験から言えるのは、「これはアジだな」と思えるものと、「ただのヨレヨレ」には明確な差があるということです。
目安は↓
- Tシャツ:程よい使用感はOK。生地が薄く感じるものは洗濯でダメージが(破れる等)出る可能性あり
- ニット:少しの毛羽立ちは許容範囲。触ってウールが硬くなってるものは避ける
- デニム:色落ちにこだわるなら80年代以前のものを。これ以降は染料の違いでいわゆる “良い色落ち” は出にくい
- スウェット:襟や袖リブ、胴リブがパンク(破れ)しているものはアジとしては良いが、長くはもたない

40代になると、清潔感のある “くたびれ方” じゃないと、ただの “生活感のある人” に見られかねません。
でも若い世代が、少しクセのあるダメージを “あえて着こなす” のも、古着の楽しみ方のひとつです。
ただし、どの年代でも共通して言えるのは、“雑に扱われた服”には魅力がないということです。

ニオイとヨレは、購入前の “最終チェック項目”
見た目が良くても、ニオイで後悔することは意外と多いです。
特にウールやレザーは、前の持ち主の生活臭やカビ臭さが残っていることがあります。
私も昔、気に入って買ったヴィンテージのレザージャケットがカビ臭さ満載で、クローゼットにすら入れられなかったことがありました。
特にレザーは “くたびれてる” と “育ってる” ここは大違い。レザーの質でしょうがないこともありますが、パリパリしててカサカサしてるのはやめとけ!です。
古着屋さんってお香なんかの独特な匂いで古着臭さを消しているところが多いんです。舐めるように嗅いで確認しましょうね 笑
また、洗濯されていても生地が弱っていればすぐに破れてしまいます。
縫い目やタグ周りを指でつまんで、ふにゃふにゃしていたら避けたほうがいいです。

あとめちゃくちゃよくあるのが “虫食い”


古着って何年もの間 “ベール” と言われるかたまりにされて倉庫なんかに置かれてます。もちろんそんなところに防虫剤なんか置かれてるわけもない。
どんな素材にも虫食いは発生してしまうので、小さなピンホールなんかもちゃんと見たほうがいいです。
特にウールのニットやパンツ、モヘアなんかは穴だらけのもの、けっこう多いですよ。
着こなしはSNSを見ればわかります。でも “掘り出す目” は、経験でしか育たない。
まずは気になった一着、手に取って触ってみてください。

初めて買うなら “定番ブランドの定番アイテム” から

これから古着を着てみたい方や、プレゼントを考えている方には、まずは定番アイテムがおすすめです。
- リーバイスの501・505
- チャンピオンのリバースウィーブ
- ラルフローレンのボタンダウンシャツ
- カーハートのワークジャケット
- M-65


これらは定番ゆえに外れが少なく、着る人の年齢や雰囲気を選びません。
どんなスタイルにも取り入れやすく、最初の一着として間違いない選択です。
私が当時通っていた下北沢の古着屋では、照明が暗いせいか「これ色落ち良いな」と思って試着したジーンズが、あとで股下に大きな裂けを見つけてがっかりしたことがあります。
タグや表側だけじゃなく、裏地・縫い目・ニオイ、全部チェックしてこそ “古着を掘る” ってことなんだと、そのとき学びました。
それと、今の古着系男子にひとつ教えてあげたいことがあります。
それは “生産国にこだわれ” です。
カッコよければそれでいい。その選び方でももちろんいいんですけど、長く古着を見てきて感じることは、服の生産国がどんどんアジアに移ってきている。
中国や台湾、タイやフィリピン。土地や人件費が安くできるから。
20数年前まではアメリカ製ってどこにでもありましたが、今はほとんどない。それが価値になって今アメリカ製ってだけで値段が吊り上がってます。
アメリカだけじゃなく、ドイツ製やフランス製なんかもやっぱりアジア生産より価値がある。
古着系男子が普通に買っているラルフローレンの古着なんかもアメリカ製があるんですよ?今は滅多に出てこないですけど。
洋服において、古着やヴィンテージって言ったらやっぱりアメリカなんです。古き良きアメリカを感じてこそ古着系男子。
その服が見てきた時代背景やカルチャーを知りつつ、今のファッションに落とし込む。
これ、表面上のカッコよさだけではない、芯のある、人と違ったオシャレを感じさせます。
長くなりましたが、私のような40代古着系男子はこう思ってるわけです。
これ老害ですかね? 笑

今の古着は “あの頃” とどこが違う?

2000年代は “掘り出す楽しさ” が中心だった
私が20代だった2000年前後、古着ブームはピークを迎えてました。
お店は今の古着屋さんのような明るさは無く、めちゃくちゃアメリカを感じる内装で、照明が暗く、ダンボールからごそっと出して選ぶような感覚がありました。
当時はどちらかというと、
- ブランドにはこだわらない
- ボロくても「通っぽい」と言われるのが嬉しい
- 洋服だけじゃなく、空気感も含めて楽しんでいた
そんな「選ぶ・探す・着る」がひとつの体験だったように思います。
今は “世界観と映え” が重視される時代

それに比べて、今の古着ブームはずいぶん雰囲気が変わりました。
明るくてキレイな店内、タグには“90's Y2K”といった時代の説明があって、服が丁寧に分類されています。
- 写真に撮ったときにどう映えるか
- SNSにアップしたときの“いい感じ”感
- “らしさ”があるけどキレイ、が求められる
若い世代には、“古着っぽいけど清潔で整っている” というバランスが人気のようです。
価値の感じ方も “ストーリー” から “スタイリング” へ

昔は「このジャケット、アメリカで使われてた消防士のやつなんだよ」といったストーリー性や古さが価値の中心でした。
でも今は、どんな風にコーディネートできるか、どんな雰囲気を出せるか、スタイリングの自由度の方が重視されています。
これはつまり、「服の背景」から「着る人の表現」へのシフト。
古着が “語るもの” から、“使われるもの” に変化してきたってことなんです。
当時の私は、その服が持つバックボーンやうんちくが大好きでした。「このタグでこの縫製は何年代で〜」「このデザインが流行っているときはこういうカルチャーだった」そんな感じで古着を選んでました。
もちろん自分が求めるカッコよさも重要でしたが、“タグ買い” なんてことも普通にしてました。
職場の美容室のスタッフが着てる古着を見せてもらうこともありますが、やっぱり最初にタグを見ちゃいます。どこ製?なんてね。
でも若い子にしたら「そうなんですね〜」くらいの感じでタグなんてどうでもいいんです。
すべてはどう着こなせてどう魅せれるか。
当時と同じスウェットひとつにしても取り入れ方が違うので、時代が変われば “同じ服” の見え方もこんなに違うのかと驚かされます。
古着と今の自分をリンクさせて着てみる

“過去の服” が “今の自分” にちょうどよくなることがある
古着には、“懐かしさ” と “新しさ” が共存しています。
だからこそ、40代になった今の自分にしっくりくる服が、昔の洋服の中に意外とあったりします。
たとえば昔はサイズが大きすぎたデニム。今の体型では、ちょうどいい太さに感じられたりします。
あるいは、当時は恥ずかしくて着られなかった派手な柄のシャツが、今の落ち着いた雰囲気と合わさって “むしろ粋” に見えることもあります。
“古着を着こなす” ではなく、“今を楽しむ道具” として

ファッションは、「こう着るべき」とか「流行はこう」といったものがつきまといがちです。
でも古着は、その枠を外してくれる存在だと思います。
- 決まりきったスタイルに縛られず
- 自分のペースで “今の気分” をのせられる
- 年齢に関係なく、“らしさ” で選べる
40代だからといって、若者のマネをする必要はありません。
でも、“昔の自分” を少し思い出して、そこに今の自分を重ねること。それが古着の面白さだと思います。

40代の方にも、昔を思い出してまたファッションを楽しんでほしいなと思います。
ファッションを趣味に。こちらの記事もご覧ください!
若い人にこそ、“服の時間” を感じてほしい

古着は、“ただの中古品” ではありません。
誰かが大事に着て、どこかで過ごした時間が、服にうっすらと染み込んでいるのです。
そんな服を選んで、着て、今の自分の時間を重ねていく。
それは若者にとっても、ただの流行を追うのとは違う “服とのつき合い方” になると思います。
たとえば誰かに古着をプレゼントするとき、それは「ただの服」じゃなく、“あなただけの時間が始まる” 服を渡すような感覚。
私は、20年前に購入したチャンピオンのリバースウィーブを今も着ています。
多少のリブの伸びやダメージはありますが、まだまだ着るつもりです。当時は80’sものでも¥5800とかだったような・・・笑
でも今とあきらかに違うのはスタイリングです。全身古着はほとんどなくなりました。年齢的にやはり清潔感を出そうとすると古着やヴィンテージものは1点使いにしています。
40代でもキレイめの中にアジのある古着を1点、コレけっこうおしゃれに見せてくれます。
ブランドと違っていつの時代にも必ず残る、流行りはあるけど廃りはほとんど感じないのが古着というジャンルです。
流行を追い続けるのが疲れたけどオシャレを楽しみたい大人にも、またはブランドものには出せない個性を出したい若者にも、ここまで年代を問わずファッションに影響を与えられるのは “古着” 以外にはないでしょうね。
当時バチバチに古着スタイルだった40代にも、今の時代特有の “古着のゆるさ” を楽しんでほしいです。
40代古着系男子として。
まとめ:古着系男子の第一歩は、“選ぶ力” から始まる。

昔ダサいと思ってた服が、今では “アジ” として評価されてる──それが古着の面白さです。
この先、あなたが選ぶ一着には “誰かの時間” が詰まっていて、そこに自分の時間を重ねていけるのが古着の魅力。
若い人には “着こなすだけじゃない深さ” を、40代には “あの頃と今をつなげる楽しさ” を。
この記事を読み終えたあなたは、もう “なんとなく選ぶ” 古着には戻れません。
今度の休日、ちょっとだけ “目利き” になって古着屋を歩いてみてください。
そこには、今のあなたにちょうどいい服が、ひっそり待っているかもしれませんよ。