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ノームコアにたどり着いたメンズの話|大人の “引き算コーデ” 実例集。

あの頃は派手であることがカッコいいと思ってた。

でも今は、何も足さないほうが“自分っぽい”気がしてます。

服も気持ちも、だいぶ静かになりました。

私、ノームコア歴は10年以上。

さすがに10年も同じような服を着てると、説得力くらいは出てくるもんですね。

この記事では、そんな私が「これいいよ」って思うスタイルを、写真つきでゆるっと紹介します。

自分に合うサイズを知らないと、ただの “普通” になってしまいます。

“普通” に見えて、実は計算されている

ノームコアとは、一見なんてことない服を “あえて選ぶ” スタイルです。無地のTシャツに、形のきれいなパンツ、装飾のないスニーカー。

目立たず、飾らず、それでいてどこか品がある。そんな矛盾を成立させているのがノームコアです。

大人になるほど、この “引き算の美学” が自然に似合うようになります。

盛るよりも、馴染ませること。清潔感や余裕は、派手な服では出せません。

40代の自分にフィットした理由

上下デニムでも、色の選択でカジュアルに見えすぎない。

私自身、若い頃はリーバイスのフレアやアロハシャツ、プリントTにハマり、色柄で遊んでいました。

ですが20代後半、自然と黒い服を好むようになり、今では上下黒に白ロンTが定番。

選択肢を絞った分、逆に「自分に必要なもの」がよく見えるようになった気がします。

ノームコアは、単なる手抜きではなく “選び抜いた結果” 。

特に40代は、肌や体型の変化にも対応しやすく、接客業としての印象づくりにもぴったりです。

意識せずとも行き着いた今の自分に、一番しっくりくるスタイルだと感じています。


髪型含めラフに感じますけど、清潔感はちゃんと感じられます。

40代が意識すべき3つの軸

ノームコアを大人が着こなすには、3つのポイントがあります。

サイズ感素材です。

まずサイズは、ピタピタでもダボダボでもなく、やや余裕のある自然なシルエット。

体型の変化が出やすい40代には、身体の線を拾いすぎない服がちょうどいいです。

色は、白・黒・ネイビー・グレーなど、落ち着いたベーシックカラーが中心。

ただし、全身がのっぺりしないように明暗の差や素材感でメリハリをつけるのがコツです。

そして素材。無地だからこそ生地の質感がものを言います。

リネンのしわ感、ウール混の風合い、厚みのあるコットン。手に取った瞬間に「ちゃんとしてる」と思える服を選ぶのが、大人のノームコアです。

“ただの地味” と “洗練された地味” の違い

大人女性にもノームコアファッションは人気です。

ノームコアを目指しているのに、「なんか地味」と言われた経験はありませんか?

実は、ノームコアと “手抜き” は紙一重です。

違いを決めるのは清潔感と小さなこだわり

シワだらけのTシャツや伸びた首元では、いくらシンプルでもだらしなく見えてしまいます。

逆に、きちんと手入れされた服に整った髪型が合わさると、それだけで「ちゃんとした人」に見えるものです。

着用するアイテムにこだわりがなければ、本当に “普通の着こなし” になってしまいます。

私も昔は、古着のTシャツを “アジ” と信じて着倒していましたが、40代に入ってからは “使い古し感” が急に目立つようになりました。

だからこそ、「くたびれていない服」こそが、今のノームコアには必要なんだと感じています。


“わかってる感” を出せる定番ブランド

ノームコアはシンプルゆえに、どこで買うか何を選ぶかがはっきり出ます。

40代が選ぶなら「定番だけど、ちょっと違う」そんなブランドがちょうどいいです。

たとえば、UNIQLO Uはシルエットが美しく、少しゆるめのラインが大人の体型に合います。

無印良品も侮れません。綿や麻など素材の選び方がよく、アイテム自体が主張しない分、清潔感が出やすいです。

そして、COMOLI(コモリ)

私もこのブランドには長く惹かれ続けています。初めて袖を通したときの “何もしてないのに整って見える感じ” は衝撃でした。

ヴィンテージをソースに再構築したパターンや圧倒的な素材感。COMOLIこそ大人が着るべきブランドです。

シンプルなのに雰囲気がある。それは、長年古着やヴィンテージを着てきた自分が、ようやく納得できる “今の服” だったからかもしれません。

黒の古着を “こだわり” として使う

古着の黒は色んな黒があるのでノームコアでも外しとして使えます。

新品だけが正解ではありません。黒のヴィンテージアイテムは、実は40代にとって大きな武器になります。

私は20代後半から、黒の古着ばかりを集めるようになりました。

アメリカ古着の中では “黒” が貴重であること、褪せ具合に個体差があること、それが面白くて夢中になった時期があります。

今も黒の古着はパンツやアウターで多用しています。新品では出せない雰囲気がありつつ、全体がノームコアの枠から外れない。

古着も “選び方次第で洗練になる” という視点を持つと、40代でもグッと深みのあるコーディネートができます。

コチラで古着の選び方やコーディネートをまとめてます‼︎


パッと見は普通なのになぜかカッコよく見える、それがノームコアです。

“一周回って似合う服” に気づけた理由

ノームコアは、ただ「地味な服を着るスタイル」ではありません。

たくさんの服を着てきた人ほど、その奥深さがわかるスタイルだと私は思っています。

実際、私も10代後半から古着屋に通い、派手な柄シャツやプリントT、色落ちデニムに夢中になっていました。

アメカジ全開の頃もあれば、ピタピタのレザーを着ていた時期もあります。

今の黒一色のスタイルからは想像がつかないくらい、いろんな “寄り道” をしてきました。

だからこそ思うんです。若い人には、どんどん流行りを追って、自分に似合うものを探し続けてほしい。

最初から正解を求める必要なんてありません。むしろたくさん失敗して、たくさん挑戦した人のほうが、いずれ “自分に似合う服” が自然とわかってきます。

ノームコアは、その “遠回り” の先にある選択肢です。どんなことでもそうですが、“本当の効率は量の先にしかない” 。

だからこそ、大人になってから本当にしっくりくるんだと思います。

今の自分にとっての“完成形”

若者よりもシワや白髪が出はじめた大人のほうがノームコアは似合います。

現在の私の定番は、黒のパンツ+白のロンTというシンプルな組み合わせです。

パンツはCOMOLIか黒の古着。トップスも白一択で、素材やサイズ感で印象を変えています。

冬は黒のアウター。これもCOMOLIか古着です。どれも無地で主張がないのに、どこか雰囲気がある。

それは、自分の肌の質感や体型、立ち振る舞いに自然に馴染むからかもしれません。

朝の服選びに悩まなくなったのも、ノームコアの大きな利点です。

毎日忙しい40代にとって、“迷わず着られて、ちゃんと見える” 服があることは、生活の質を上げてくれます


基本、色は白、黒、ネイビー、グレーなどの定番色でまとめることをおすすめします。

忙しい40代にちょうどいいスタイル

ノームコアが40代に合う理由は、見た目の問題だけではありません。

毎日をどう過ごすか、その生活リズムとの相性が抜群だからです。

仕事に家事に育児、気づけば朝の服選びさえ面倒に感じることもありますよね。

でも、ノームコアなら「何を着るか」で悩まずに済みます。服の選択肢が少なくても、組み合わせ次第で十分にオシャレに見える。

その安心感は、忙しい日々の中で確実に助けになります。

さらに、“何を着るか” よりも “どう見えるか” を整えることに集中できるのもノームコアの魅力。

余裕のあるサイズ感、清潔な白、引き締まった黒。それだけで「ちゃんとしてる人」という印象は自然と生まれます。

ファッションは自分らしさの表現

ダークネイビーのセットアップというところに品を感じますね。

ノームコアを選ぶことは、「見た目を手抜きすること」ではありません。

むしろ、どこで力を抜いてどこにこだわるかを分かっている人の選択です。

私はいま、服に悩む時間を減らし、その分、接客業としての身だしなみや立ち振る舞いに意識を向けるようになりました。

シンプルな服装は “飾らない” 自分を支えてくれますし、むしろお客様から「清潔感がある」と言われることも増えました。

ノームコアは、ただのファッションジャンルではなく、生き方そのものがにじみ出るスタイルです。

無理をせず、でも手を抜かず、自分の生活にちゃんと馴染む。そんな服があれば、それだけで気持ちよく一日を始められます。


適当に着てきたようでちゃんと計算されている。

ノームコアを流行らせたのは誰?

ノームコアという言葉は、2013年にアメリカのトレンド予測集団「K-HOLE(ケイホール)」が提唱したのが始まりです。その後、2014年にニューヨーク・タイムズなどで取り上げられ、シンプルな服装を好むIT業界やクリエイター層を中心に広がっていきました。Appleの創業者、スティーブ・ジョブズはノームコアのアイコン的存在。

ノームコアってもう時代遅れじゃない?

流行としては落ち着いていますが、今では「一過性のトレンド」ではなく、“定番の考え方”として定着していると言えます。むしろ今の40代にとっては “やっと似合う時期がきた” とも言えますね。

ノームコア男子ってどういう意味?

ノームコア男子とは、あえて目立たない服装を好む若い男性のことを指す言葉です。ただし、大人のノームコアとは “意味” が少し違います。若者はスタイルとして取り入れている場合が多いですが、大人にとっては「暮らしや考え方とつながった表現」として選ばれているのが特徴です。


色はいっしょでも微妙に素材感が違う。そこがいいです。

ノームコアは、派手さじゃなく “人となり” をにじませる服です。

誰かに見せつけるためじゃなく、自分が落ち着けること、心地よくいられること。

私自身、昔は色やデザインに惹かれて買い漁っていましたが、年齢を重ねるごとに「余白のある服」の魅力に気づいていきました。

飾らないけど深みがある。そんな服こそ、大人のスタイルにふさわしい。

ノームコアは、年齢とともに味が出る “育てがい” のある服だと思っています。

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